臨床実習指導者だからってなんでも知っているわけではありません。
学生の何気ない質問に対し(え…?それってなんだったっけ…?)と思う事もしばしば。
知識の幅でいえば指導者のほうが広いんですが、知識の深さでいえば場合によっては現役で勉強している学生さんのほうが詳しいかもしれません。
実は臨床実習指導者も、陰で一生懸命調べたり勉強したりしてるんですよ。
指導者は知ったかぶりばかり?

「知らない」とは言えないんだ
学生からの質問。
「確か膝が内反変形してると運動連鎖が起こって骨盤と足関節に影響を及ぼすって習いました。それが原因だと思うんですが、膝が内反変形すると足部は回内か回外か…どっちでしたっけ?」
こんな質問に即答で「骨盤は挙上して足関節は回外するんだよ」と答えられる理学療法士はかなり下肢について勉強している人ですね。
実はここまで詳細に勉強している理学療法士って整形外科でバリバリやってる人以外はなかなかいないんですよ。
(え…?なんだっけそれ?)
という指導者も多いんです。
陰でコソッと勉強する
急な質問に対して答えが出せない場合、適当に答えるわけにもいきませんよね。
そんなときどうするか?というと、2つの方法を使うんです。
- 「後でフィードバックの時間を取るからそこで教えるね」といって時間を作り、コソコソ調べる
- 「いい質問だね、教科書にのってるから自分で調べてみるといいよ」といって逃げる
はい、指導者ってけっこう卑怯なんですよね。
このように「その場で答えて貰えない場合」の多くは、コソコソと調べている可能性が高いです。
で、調べた後に「それは骨盤は挙上して足関節は回外するんだよ」とか「自分で調べると理解が深まっていいでしょ?」と、あたかも自分は知ってましたよ!という態度を取るんです。
う~ん
卑怯なり。
指導者だって学生に指導するために勉強している
私たちはある程度の知識で介入していますが、「カン」や「実際の動き」を頼りにして介入していることも多く、教科書レベルの知識がない場合も多いです。
特に学生の使っている教科書は改訂されることも多く、古い知識のまま指導してしまうこともあり、学生に混乱をきたしてしまいます。
なので、ケースが決まったりその日の指導方針が決まった時に、ある程度勉強して臨むことが多いんですよ。
「明日はBBSを取ります」と学生が言えば、私たちもBBSについて詳しく再学習しています。
臨床実習指導者って大変ですし、学生さんが思っているほど博学でもないんですよ。
だから「私は知識が無い」と落ち込む必要は無いんです。
指導者だって、そこまで深い知識がない場合が多いんですから。
一緒に勉強していきましょうね。
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