【臨床実習】関節可動域訓練(ROM-ex)と疼痛の関係性を考えよう




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関節可動域と痛みの関連性についてなるべくわかりやすく解説します。

関節可動域訓練を実施すると、痛みを抑制することができますが方法を間違えると可動域は低下し、痛みも増悪してしまうことを覚えておいてください。

 

学生と臨床家の関節可動域訓練の違いはこの考え方にあるといっても過言ではありません。

 




関節可動域制限はなぜ起こる?

関節可動域訓練を実施する理由は「関節可動域制限があるから」ですよね。

ではなぜ関節可動域制限が起こるのかを考えたことはありますか?

 

簡単に言えば「痛いから」または「もうそれ以上動かないから」の2択であると言えます。

 

痛みが出てれば、それ以上動かせるわけがありません。

関節の可動範囲を超えて(例えば、肘を90度伸展させるなど)の運動は当然できません。

 

あなたの見ている患者は

  1. 痛みによる関節可動域制限
  2. 物理的(骨が当たる、皮膚が伸びないなど)な関節可動域制限

のどちらかを考えてみてください。

 

関節可動域制限を難しく考える必要はありません。

ただ単に筋肉が短縮・伸張性低下していたり、それにより痛みが出ているから動かないんです。

簡単です。

 

難しく考えるとこうなる!関節可動域制限の因子

関節可動域制限の原因は「痛み」または「物理的制限」と言いました。

それを難しく話すと以下の通りになります。

※別に詳しく知らなくてもいいので、レポートに書くときや、バイザーに説明する時に活用してください。

 

関節は

  1. 関節軟骨
  2. 関節体
  3. 関節包
  4. 関節腔

から成り立っていて、それらを保護したり強固にするために

  1. 靭帯
  2. 関節円盤
  3. 関節唇
  4. 滑液包

があります。

 

 

関節構成体は、骨頭と関節窩が「骨(コツ)」ですが、それ以外は「結合組織」で成り立っているんです。

さらに、関節可動域制限の最大の原因である「関節拘縮」は

  1. 皮膚
  2. 結合組織
  3. 神経
  4. 関節

が原因であり、主に結合組織が原因で拘縮が進んでいる場合が多いんです。

これが「物理的な関節可動域制限」と言われるもの。

 

ちなみに、神経の切断や変性による拘縮も、二次的に筋緊張の不均衡、結合組織の柔軟性低下が原因なので、関節拘縮を簡単に言うと「軟部組織・結合組織が関与している」と言えます。

 

骨や関節自体に運動神経は通っていないので、関節可動域制限は関節を保護する関節包・靭帯・筋膜などの結合組織、そして筋の器質的な変化が原因であると言えます。(主だった外傷や炎症が無い場合)

 

ということで、関節可動域制限はまず軟部組織の器質的変化に注目すべきであり

  1. 筋の機能的変化
  2. 靭帯・腱・関節包の機能的変化
  3. 関節自体の動き

へと考えを深めていく必要があります。

 

要は、関節可動域制限が起こるのはまず「物理的な関節可動域制限」が起こるという事。

そこから徐々に「痛み」が出てきて、関節可動域制限を助長すると思われます。

 

関節可動域訓練と疼痛

関節可動域制限が起こるのはまず「物理的な関節可動域制限」が起こり、その次に「痛み」が出てきます。

つまり、関節を動かしたときに「痛い」と感じるのは、すでに器質的な変化(変形や骨折、炎症や靭帯の損傷など)が起こっていることを意味します。

 

だから関節可動域訓練をする場合、まずは動きそのものよりも痛みを抑制することが大切になります。

痛くない関節の動かし方を色々試してみてください。

例えば、肩の内外旋1つとっても、「1st」「2nd」「3rd」のpositionでは疼痛発生の因子が変わります。

 

1stポジションで痛みが出ているのに内外旋のROM-exをしても、防御性収縮が出て可動範囲が狭くなりますし、炎症を悪化させてしまうかもしれません。

だったら、痛みの出ない2ndポジションでROM-exをすべきです。

同じ方の内外旋ですから。

 

言ってることは分かりますよね?

痛みの出ないポジションを見つけ、動かしていくのがROM-exの基本です。

 

難しく考えるとこうなる!関節可動域訓練と疼痛

例によって難しく話すと以下の通りになります。

※別に詳しく知らなくてもいいので、レポートに書くときや、バイザーに説明する時に活用してください。

 

可動域制限のある場合、ほぼ100%、可動域最終域で痛みが出現します。

この痛みが可動域制限の原因であり、痛みは一次痛・二次痛共に含まれていると考えてください。

 

  • 一次痛は瞬間的に「ズキン!」「ビリッ!」というように感じる痛みで、痛みはすぐに消失します。
  • 二次痛は筋肉痛や慢性痛のように長く続く痛みです。

 

痛みの受容器は関節軟骨や関節窩には無いので、多くの痛みは筋・靭帯・関節包などの結合組織から発生します。

その痛みは血流不全や柔軟性低下を引き起こし、関節可動域訓練で筋緊張を高めてしまうと可動域は低下し、痛みも増悪してしまうと言えます。

だから緊張を緩めるポジションで動かすことがとっても重要になるんです。

 

関節可動域訓練の方法

関節可動域制限の原因が痛みだった場合、痛みのない方法で可動域エクササイズをします。

 

  • 背臥位・座位などの肢位を変えてみる
  • 動かす速さを変えてみる
  • 動かす角度を変えてみる

 

いろいろな方法を試してください。

痛みのない動きを見極められれば、そのまま可動範囲を徐々に広げていくだけです。

 

【徐々に広げるとは?】

  • 肘屈曲して肩を触れるようにする
  • FFDが1cm深くなる
  • 可動域が1度上がる

この程度の変化です。

 

関節可動域制限の原因が結合組織(物理的な物)だった場合、次のようなことを試してみてください。

 

  • 硬い部分を「温める」
  • 硬い部分を「伸ばす」
  • 硬い部分を「動かす」

 

結合組織は基本的にこの方歩で改善することが多いです。

ホットパックやマイクロ波、ストレッチなどを試してみると効果があるかもしれませんね。

 

まとめ

関節可動域制限は、そこまで難しく考える必要はありません。

 

【制限の原因】

  1. 痛み
  2. 物理的な制限

 

【制限の改善方法】

  1. 痛みに対しては「痛みのない動かし方を見つける」
  2. 物理的な制限に対しては「温める」「伸ばす」「動かす」

 

他にも方法はありますが、学生ならこれで十分。

 

関節可動域訓練は軟部組織の器質的変化に着目しなければならず、実際にはもっとずっと複雑で深い思考が必要になります。

でもそんなの難しいので、バイザーにしっかりと教わってください。

 

習うより慣れろ!

 

 

そうそう、関節可動域訓練をするには

  1. 問診
  2. 触診
  3. 運動検査

などで十分検査し、関節可動域訓練を実施する必要があります。

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【参考】