臨床実習に臨むには、それなりの「心構え」が必要です。
「辛い」「きつい」「大変」と思う人の多くはこの心構え(準備)が不足していることが多いです。
- なんとかなる
- ハイハイ言ってればいい
- どうにでもなれ
そんな考えを持っていると、確実に実習は「辛い」ものとなります。(実際に私がそうでした)
でも大丈夫。
実習ってそんなに怖いものでも大変なものでもないですから。
臨床実習ってそんなに怖いものじゃないんだよ
怖い思いをする人ってたぶん「実習をナメてる」か「自分を過大評価している」だけだとおもう
対患者だから適当にやってれば叱られるし、自分ができると思ってると痛い目見るのは当たり前
謙虚にいけば全く問題なし
— キム兄@ノー残PT (@kimkim3150) February 19, 2020
まずは実習に対する心構えを確認してください。
臨床実習は怖いものではないですし、怯える必要もありません。
もっとラクにいこうよ。
初めての臨床実習に向けて知っておきたい5つの「心構え」
心構えは、別の言い方をすると「準備」や「覚悟」となります。
この準備をしっかりしていることで、実習に対するネガティブな感覚も少し和らぐのではないでしょうか。
まず、実習生に知っておいてもらいたいことはこの5つ。
- 実習指導者も「キツイ」
- 学生に過度な期待はしていない
- 「正解」でなく「考え」を知りたい
- 失敗しても(CEが)カバーできる
- 「学生らしく」「楽しく」参加してほしい
1つずつ説明していきます。
臨床実習は学生だけじゃなく実習指導者も「キツイ」
臨床実習はキツイし辛いですが、実は実習指導者もキツイです。
指導者は学生と一緒にチームを組み、指導をしつつ患者を良くしていかなければなりません。
学生が介入したから良くならなかった・・・なんて思われてはいけないんです。
だから学生を持つ指導者も必死。
しかも少ない時間でデイリーノートの確認やフィードバックをしなければならないので、かなり忙しいです。
そして、意外にも学生に指導するために私たちも日々勉強しています。

「実習指導者だってキツいし、毎日勉強をしてるんだ」
そう思うことで、キミの「キツさ」も少し軽くなりませんか?
実習指導者は学生に過度な期待をしていない
- 出来ると思われたい
- 凄いと思われたい
- ミスはしたくない
学生ならそう思うこともあるでしょうが、臨床現場でキミたちにそこまでの技術を求めていません。
成績が学年1位だろうが、120位だろうが臨床レベルからすればあまり大差ないです。
ムカッとするかもしれませんが、事実です。
キミたちはあくまで「学びに来ている」段階ですから、凄いと思われたい!という認識は捨てましょう。
キミたちに治療できるなんて思っていません。
だから変に肩ひじ張らず、「できなくていいんだ」というくらいのスタンスで臨んでくださいね。
出来る学生って「勉強ができる」とか「評価・治療ができる」ってわけじゃないんですよね
🔹患者と普通にコミュニケーションが取れる
🔹提出物をしっかり出せる
🔹報告・連絡・相談ができるそういう学生が「できる学生」っていうんですよ
— キム兄@ノー残PT (@kimkim3150) February 19, 2020
実習指導者は「正解」でなく「考え」を知りたい
私たち指導者も、その治療に対する正解は分かりません。
試行錯誤して、評価をたくさんして結果的に患者は良くなっていきます。
臨床に正解は無いので、私たちはキミたちに正解を求めません。
求めているのは、そこに至った「考え」です。
なぜその治療をしたのか、なぜその運動をしたのか、なぜそのゴール設定にしたのか。
それを単純に知りたいだけなんです。
だから私たちに「なんで?」と聞かれても、臆せずに自分の考えを伝えてください。
間違っていても、自分の考えを口にできる学生の評価はメチャクチャ高いです。
実習で学生が失敗しても(CEが)カバーできる
学生は失敗します。
経験や知識が乏しいから当たり前ですよね。
かといって、チャレンジしないのは大きな機会損失になります。
失敗しそうだから、怖いからという理由で実行できないのであれば、私たちに相談してください。
キミたちのミスは僕たちが100%カバーできます。
キミたちが治療できなくても、私たちが治療します。
もっと私たちを信じて、多くの事にチャレンジしてください。
私たちはキミたちに「指導する」とともに「責任を取る義務」もあります。
どんどん指導者に責任を擦り付けましょう。
リスク管理は渡したと指導者の仕事です。
臨床実習では「学生らしく」「楽しく」参加してほしい
臨床実習はキツイです。
なぜなら「患者」という相手がいる上に8週間と長丁場だから。
患者がいるから私たちは真剣になりますし、叱責もするでしょう。
それが理学療法士として、病気やケガをした患者に接するということですから、厳しくてあたりまえです。
しかし、やはり理学療法士という仕事はキツイなりにも楽しい仕事だと思います。
学生には、この「楽しさ」を知ってほしいと多くの指導者が考えています。
「楽しい」のベクトルを勘違いしてはいけません。
患者やスタッフとヘラヘラ談笑している楽しさではなく、自分のプログラムがビタッとハマって、患者から感謝された時の楽しさを知ってほしいんです。
学生らしい態度で、患者の為に考え抜いたプログラムでグングン良くなっていく様を見せつけられたら私たちも楽しいです。
臨床実習では「気負わない」という心構えが大切
- 実習指導者も「キツイ」
- 学生に過度な期待はしていない
- 「正解」でなく「考え」を知りたい
- 失敗しても(CEが)カバーできる
- 「学生らしく」「楽しく」参加してほしい
これを読んでどう思いますか?
臨床実習って、べつに怖くないんですよ。
キミたちはただ「学びに来てるだけ」ということを改めて知ってください。
そして、学びに来ている以上は本気で患者と向き合ってほしいと思います。
これから、すべての学生はCCS(クリニカルクラークシップ)の指導方針になります。
私たちと共に「チーム」として臨床に当たるのですが、ここで「足を引っ張ったらいやだな」と思うのでなく「自分が失敗しても指導者が助けてくれる」くらいの心構えで参加してくれればいいと思います。
以上、臨床実習にこれから向かう前の「心構え」でした。