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10m歩行を極める!レポートで使える時速・秒速・ケイデンスの効果的な活用法

臨床実習対策
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学校では教えてくれない、実習中の過ごし方を教えます。実習に悩んだらぜひ覗いてみてください。

 

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10m歩行は私が学生に絶対に評価してもらいたい項目の1つです。

簡単で、多くのデータが取れるから。

 

でもその結果から何が分かるのかよくわからない学生も多いです。

実際に秒速0.25mとか、1.17歩/secとか言われてもなんのこっちゃ?と思いますよね。

そのデータの使い方をお教えしましょう。

 

▽参考文献▽

 

10m歩行の評価方法(セッティング)

10m歩行の方法は以下の通りです。

 

  1. 14mの直線を用意する
  2. スタートして2mを「助走区間」、ゴール前の2mを「減速区間」とし、実際にはその2mを差し引いた10mを測定する
  3. 10mのタイムをストップウォッチ(0.00秒まで測れるもの)で測定し、歩数も計測する
  4. ストップウォッチを押すタイミングは「スタートラインを超えた1歩目」と「ゴールラインを超えた1歩」である

 

10m歩行の測定方法

※場合によっては3mの助走を取ることもありますが、経験上そこまで長い助走は不要です。

 

10m歩行のカットオフ

10m歩行のカットオフは

  • 11.6秒未満:屋外歩行レベル
  • 24.6秒以上:屋内歩行レベル

です。

※参考書によっては「12.5秒:屋外歩行レベル、25秒以上:屋内歩行レベル」と記されている場合もあります。

 

歩行・バランス・認知検査などカットオフ値まとめ!臨床実習で役立つリハビリ評価
臨床実習でよく使う評価のカットオフ値をまとめました。実習評価の参考にしてください。

 

10m歩行の結果の計算の仕方

10m歩行の結果を計算式に当てはめてみます。

 

秒速何メートルで移動したか知りたい

【計算式】
10(m)÷時間(秒)=秒速(m)

10mを15秒で歩行した場合、10÷15=0.66…なので秒速0.67mということになります。

 

分速何メートルで移動したか知りたい

【計算式】
10(m)÷時間(秒)×60=分速(m)

分速は秒速に60(60秒で1分だから)を掛けた数字です。

10mを15秒で歩行した場合、10÷15×60=40なので分速40mということになります。

 

時速何メートルで移動したか知りたい

【計算式】
10(m)÷時間(秒)×60×60=時速(m)

時速は分速に60(60分で1時間だから)を掛けた数字です。

10mを15秒で歩行した場合、10÷15×60×60=2400なので時速2400mということになります。

 

秒速、分速、時速をmからcm、kmにする方法

秒速0.67mや時速2400mと聞いてもピンとこない方もいると思うので、単位をmからcmやkmいする方法をお伝えします。

 

  • cm→mにする:cmを100で割る(例:100cm→1m)
  • m→kmにする:mを1000で割る(例:100m→0.1km)
  • km→mにする:kmに1000をかける(例:1km→1000m)
  • m→cmにする:mに100をかける(例:1m→100cm)

 

こうすることで秒速0.67mは秒速67cmであり、時速2400mは時速2.4kmであることがわかります。

 

10m歩行のケイデンスの求め方

ケイデンスは歩行率ともいい、1秒間に何歩あるいたかを計算で表します。

【ケイデンスの計算】

歩行率=歩数÷秒数

10秒で25歩あるいた場合、25÷10=2.5となり、1秒間に2.5歩あるいたことになります。

つまり、10mを15秒で歩き、20歩だった場合は以下のようになります。

20÷15=1.33…

ケイデンスは1.3歩/秒です。

 

秒速、分速、時速は何のために使うの?

  • 秒速:より細かなデータを取るのに適している
  • 分速:一般的な歩行速度との対比をするのに適している
  • 時速:目的地までの距離からかかる時間を計るのに適している

 

秒速の使い方

自立した患者の歩行速度がどう推移したかを細かく見るのに秒速は適しています。

 

例えば

  • 入院時の10m歩行10.70秒
  • 退院時の10m歩行9.55秒

この患者はどこがどう良くなったのか分かりにくいです。

 

でも秒速で出すと

  • 入院時の秒速0.93m
  • 退院時の秒速1.05m

と細かく分析することが可能です。

 

分速の使い方

分速は一般的に80mと言われています。

駅から10分と書かれているお店は800m離れていると考えられます。

なので、10m歩行で分速を出すと、一般的な歩行速度との対比が容易になります。

  • 退院時の10m歩行9.55秒=分速62.8m

 

結果的に一般的な歩行速度(80m)よりは遅いという結果になりますね。

 

時速の使い方

時速は目的地までの距離からかかる時間を計るのに適しています。

例えば、自宅から1000m離れているスーパーに買い物に行く場合、実際に1000m歩かなくても計算により導き出せます。

 

  • 退院時の10m歩行9.55秒=時速3.7km

 

1時間で3.7km進む速度なので、1kmの距離ヘは20分程度で行けることが分かります。

実際に長距離歩行評価をしなくても済むので、時間短縮にもなります。

 

ケイデンスは何のために使うのか?

 

ケイデンスは歩行の【質】を調べるために使います。

 

例えば、先ほどの患者を例にしますと

  • 入院時の10m歩行9.70秒(秒速1.03m)
  • 退院時の10m歩行9.55秒(秒速1.05m)

これでは「ちょっと早くなったなー」くらいにしか思えませんよね。

 

でもここにケイデンスのデータが入るとこうなります。

  • 入院時の10m歩行9.70秒(秒速1.03m/ケイデンス1.3歩)
  • 退院時の10m歩行9.55秒(秒速1.05m/ケイデンス0.7歩)

 

このようにデータに表すことで、入院時は1秒間に1.3歩あるいていたが、退院時は0.7歩になった・・・つまり1歩の歩幅が伸びたということが分かります。

時間はさほど変わらなくても、1歩幅が伸びたことでエネルギー効率も良くなりますし、見た目も格段に良くなるはずです。

 

ケイデンスが高いと、ネズミのようにチョコチョコ歩く感じになりますし、ケイデンスが低いとゾウのようにゆっくりと歩く感じになります。

実際に患者を見ず、レポートやレジュメで判断する場合、ケイデンスは非常に重要なデータとなるんです。

 

まとめ

10m歩行はただ単に10mを歩かせるだけではありません。

そのデータから何を考え、どのように応用していくかがカギとなります。

 

このデータの使い方次第では、どうすれば歩行速度が上がるのか?どうすれば安全に歩けるのか?が見えてきます。

10m歩行の評価、ぜひやってみてくださいね!