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実習中に患者から拒否された!リハ拒否の対処法と解決策

実習中の悩み
  • 実習でつらい思いをしたくない
  • 楽しく過ごしたい
  • 人間関係が不安だ
  • 実習を落としたくない

そんな学生に向けて「実習を楽しんでほしい」と願いを込めたnoteを作成しました。

学校では教えてくれない、実習中の過ごし方を教えます。実習に悩んだらぜひ覗いてみてください。

 

「落ちない実習」試し読み≫

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「もう来るな」「学生じゃなくて先生にやってもらいたい」「今日はリハビリしません」

 

実習中に患者に拒否されてしまう事はありませんか?

みんなは患者の為を思って行動しているのに、理不尽に拒否される。

なぜでしょうか?

 

患者から拒否されている時に無理やりリハビリに誘ってももっと拒否されるだけです。

患者から学生が拒否された時の対処法を考えていきましょう。

 

なんでリハビリ拒否されるの?

リハビリ拒否の理由は大きく3つに分かれます。

  1. リハビリをしたくない「欲求的拒否」
  2. あなたのことが嫌い「嫌悪的拒否」
  3. どうしたらいいかわからない「病的拒否」

あなたの患者がどの拒否に当てはまるかによって対応策は変わります。

 

①リハビリをしたくない「欲求的拒否」

欲求的拒否は、患者自身がリハビリ以外にやりたいことがある場合に起こります。

  • リハビリよりも「寝ていたい」
  • リハビリよりも「テレビを見たい」
  • リハビリよりも「おしゃべりしていたい」

このように、リハビリするよりももっとやりたいことがある場合に拒否が起きます。

 

皆もそうじゃないですか?

  • 勉強するよりyoutubeを見たい
  • 勉強するより友達と遊びたい

患者だって同じなんですよ。

リハビリは結構辛いですから、リハビリをしたくない、休みたいと考えても全く不思議ではないですよね。

 

対処法

欲求的拒否の対処法は以下の通り。

  1. 再訪する時間を伝え、立ち去る
  2. 患者の興味のあるものを提案する

 

眠い、休みたい、テレビが見たい、おしゃべりをしたいなどの欲求的拒否は、その欲求が満たされれば解決します。

つまり、今は患者の興味のあるものをしてもらって、時間を置いて改めてリハビリをすればいいんです。

テレビ番組が終わったら迎えに行くとか、1時間休ませてからもう一度リハビリに案内するとか。

 

リハビリに興味を持ってもらえず拒否されるのであれば、患者の興味のあるものでリハビリを提案すると良いですね。

「屋外散策」「麻雀」「卓球」「積み木崩し」「ストラックアウト」など、患者が「やりたい」と思えるようなリハビリメニューを提案すべきです。

筋トレって、重りを足に付けて膝の曲げ伸ばしをしなければいけないんですか?

スクワットは絶対にしないといけないんですか?

それに代わる楽しいリハビリを提案してあげてください。

 

患者の好きなものが分からないんであれば、情報収集不足です。

こちらの記事を読んで勉強してください。

【レジュメ・デイリー】報告書の対象者情報・基本的情報を上手く書くコツ
理学療法学生の臨床実習対策!レジュメの書き方です。今回は情報収集の方法と対象者情報の書き方をお伝えします。かなり重要なポイントなので、ぜひご参照ください。

 

②あなたのことが嫌い「嫌悪的拒否」

嫌悪的拒否は、最も対処しにくい拒否です。

  • あなた自身が患者に嫌われてしまった場合
  • リハビリ自体がイヤになってしまった場合

の2つが考えられます。

 

あなたの人間性や話し方、態度が嫌いになってしまったという方もいるでしょう。

学生より、ちゃんと資格を持った理学療法士にリハビリしてもらいたいと思う患者もいるでしょう。

また、運動が好きな人ばかりではありませんし、不慮の事故で病気や怪我になってしまった場合メンタルも落ちてしまう事もあるはず。

こういった方の拒否の対処法を考えます。

 

対処法

患者に嫌われてしまった場合、対処はかなり難しいです。

 

まず何が原因で嫌われてしまったのかを把握し、必要であれば患者に謝罪しなければなりません。

私たちだって、不用意な一言で相手を不快にさせてしまうことはあります。

自分で聞くことが出来なければ、指導者や学校の教員に報告し原因を究明してもらいましょう。

謝罪に行く際も、指導者とともに行かないとダメですよ。

 

リハビリ自体が嫌いで拒否された場合はリハビリを無理にしないでも良いです。

誰だって運動や疲れる事、痛いことはしたくありませんよね。

ここで無理にリハビリに誘うと、余計拒否が強くなってしまいます。

 

かといって全く何もしないのではリハビリは進みませんから、こちらから譲歩するといいです。

  • 寝てるだけでは体力が落ちますから、ちょっと起きてみませんか?
  • 少しだけお茶でも飲みに行きませんか?
  • 外に散歩に行きませんか?

まずは「ベッドから出てもらう事」を目標に行動し、離床を促します。

離床してくれたら、「ちょっと立つところを見せてくれませんか?」などと、少しずつリハビリを促していくと良い場合が多いです。

 

③どうしたらいいかわからない「病的拒否」

病的な拒否は、認知症や鬱病が原因で意味もなく拒否するものです。

  • 不穏でリハビリに参加してくれない
  • リハビリが進まない
  • 暴言や暴力

病的な拒否ですから対処法な無い・・・と思いがちですが、ここでは「傾聴」が有効です。

 

対処法

傾聴とは、もともとカウンセリングに活用されてきたコミュニケーションの技法で、相手の話したいことに対して深く丁寧に耳を傾け、相手を否定せず関心を寄せて共感的理解を示すこと。

ただ話を聞いたり自分の関心のあることだけを質問したりするのではなく、相手が話したいことや伝えたいことを真摯に受け止め、共感的な態度で理解に務める聞き方を目指します。

 

「うなずき」、「相槌」、「アイコンタクト」、「間を取る」といったごく普通の動作を用いて相手の話を親身に聞いていると、徐々に信頼関係が生まれて拒否がなくなってきます。

時間をかけてじっくりと話を聞くことが重要で、20分や40分のリハビリの時間では改善しない事もしばしば。

その場合、毎日出向いて傾聴していきましょう。

 

リハビリ拒否されないためのコミュニケーション

話の聞き方で信頼関係が変わる2つの事例

【事例①|Aさんの場合】

Aさんは患者に介入する前に問診に行きました。

患者の正面に座り、下から見上げるようにお伺いを立てます。

 

学生さん

いま困っていることはありませんか?

患者さんの訴え、困っていることを聞き、それに対して一つずつ頷き、患者の訴えを遮ることなく聞き入ります。
時間は5分程度でしたが、しっかりと目線を合わせたその対応はがっちりと患者さんの信頼感を勝ち取り、スムーズな介入に繋がりました。

 

その後、一般的な治療法を実践したのですが、みるみる症状が回復(この場合疼痛の軽減)していきました。

うまくコミュニケーションが取れ、リハビリにも良い影響を与えた事例です。

 

 

【事例②|Bさんの場合】

Bさんは患者さんを治療しながら問診をしました。

 

学生さん

何か困ってることはありますか?(ROM‐exをヨイショ!ヨイショ!)

効率の良い情報収集をするのであれば、評価や治療をしながら問診した方がいいからです。
下肢ストレッチをしながら患者さんの悩みや不安を聞きます。時間にするとかなり長い時間の問診になったと思います。

 

じっくりと話を重ね、十分な治療法を提案したのですが、うまく患者さんに受け入れてもらうことはできず、たまに拒否されるような日もありました。

コミュニケーションがうまく取れず、リハビリに悪影響を与えた事例です。

 

AさんとBさんの違いは分かりますか?

 

どちらかというとBさんは、Aさんより入念にお話を聞いており、コミュニケーションも取れていたように思えます。

治療も細かいところまでプランニングしていました。

患者さんの事をしっかりと考えていたと言えるでしょう。

 

そこに双方に違いはありません。

しかし、治療効果や患者の受け入れという面では、Aさんの方がすぐれていたのです。

AさんとBさんの違いは『話を聞く姿勢』にありました。

 

  • 問診するという時間を取って患者に向き合ったAさん
  • 治療をしながら効率を考えたBさん

 

やっていることは同じですが、患者の受け取り方に大きな違いがうまれたのだと解釈できます。

入院したての患者はストレスが溜まっています。

 

  • やりたいことができない
  • 自由に動けない
  • 相部屋だ
  • 家族と離れ離れ
  • 食事は満足に摂れない

 

それに加えてやりたくもないリハビリをやらなければならない。

もう心理状況は最悪ですよ。

 

だから患者は自分の訴えを聞いてほしがっています。自分の欲求をつたえたかっています。

患者は話を「あなた」に聞いてもらいたがっています。

 

その話にしっかりと耳を傾けることができてこそ、患者さんに安心感を与え、信頼関係を得られるんです!

 

リハビリ拒否されないためのコミュニケーション|4つのポイント

コミュニケーションは4つのポイントを抑えていれば、よりよい成果に結びつきます。

話を聞く態度で好印象を与え、第一印象で相手のハートを鷲掴みにしてしまいましょう!

 

信頼関係を築く接し方①:話を聞く姿勢

話を聞くときに、何か作業をしながら聞いてはいけません。

患者の話を聞くときは、その全ての作業をストップさせたほうが患者さんは「聞いてくれている」と安心するのは当たり前です。

 

そもそも入院自体が不安なので、その不安を取り除くためにあなたがキチンと話を聞いてあげるべきです。

メモを取りながら、運動しながらなどの、「ながら作業」はとても嫌がられます。

問診の際はメモを取るのは控えます。

覚えて後でメモにしましょう。

 

信頼関係を築く接し方②:下から見上げるように目を見る

話を聞くときは同等の目線がよいとされますが、患者に対してはひとつ下の位置から見上げるように患者さんを見ましょう。

 

上から見下ろすと、威圧的になりますし、同じ高さだと面談のようになって患者さんの言いたいことを全て吐き出させるのは難しいです。

あくまで、話していただいているという気持ちで、患者の前にしゃがみ、目線を合わせながら聞きましょう。

 

信頼関係を築く接し方③:話を聞きながら頷く

頷きは、話を聞いていますよ、というアクションです。

何もしないより、相手が頷いてくれたほうが、聞いてもらっているという安心感に繋がります。

 

ただし、頷きの回数が多いと、適当に流されているような印象を受けますので、ゆっくりと言葉の切れ端に合わせて頷くのがよいです。

どのタイミングがよいかというと、『句読点』の位置がよいと思います。

 

『、とか。』のところですね。

『、』の所で頷き1回

『。』の所で頷き2回にするとすっごく聞いてる風になります。

 

ぜひお試しを。

 

信頼関係を築く接し方④:患者の言葉を遮らない

患者が話しているときに、つい口を挟みたくなってしまいますが、それはNGです。

患者が全てを話し終わるまで、じっくりと待ちましょう。

先ほどの頷きと合わせて『そうですか』『なるほど』を組み合わせると効果は倍増します。

 

拒否が出たらまずは指導者か学校の先生に相談をしよう

実習中に患者に拒否されると、実習が進まなくて大変です。

自分の力だけでどうにかするのでなく、拒否されたら指導者か学校の先生に相談しましょう。

 

「〇〇さんにリハビリを拒否されるのですが、どうしたらいいですか?」と聞けばなんらかの対処法を提案してくれます。

例えば、指導者が一緒についてきて説明してくれたり、担当を変えて貰ったり。

患者拒否によって実習が進まないで不合格・・・なんてことになる前に、まずは相談しましょうね。