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担当患者が膝前十字靭帯損傷になった臨床実習で役立つ「評価」「治療」のリハビリ

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  • 実習でつらい思いをしたくない
  • 楽しく過ごしたい
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  • 実習を落としたくない

そんな学生に向けて「実習を楽しんでほしい」と願いを込めたnoteを作成しました。

学校では教えてくれない、実習中の過ごし方を教えます。実習に悩んだらぜひ覗いてみてください。

 

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各疾患には日本理学療法士協会が提唱する「理学療法ガイドライン」というものがあります。

過去の様々な研究や文献、論文から効果の有無や信頼性の高さを分類し、ガイドラインとして多くの理学療法士が作成しているもので、我々も臨床介入の参考にしています。

学生も、エビデンスのある介入をしていく必要があるので、ここでは分かりやすくエビデンスのあるもの(信頼性が高いとされているもの)をピックアップし、記載していきます。

 

教科書に載っていることも重要ですが、このガイドラインも重要ですのでぜひ臨床参加研修(臨床実習)の参考にしてください。

 

今回は膝前十字靭帯損傷についてです。

 

【膝前十字靭帯損傷】
膝の安定性を保つ前十字靱帯が、緩んだり断裂したりすること。受傷直後は痛みで動けなくなることがほとんどだが時間が経つにつれて症状が改善する場合もあり、前十字靱帯損傷が見逃されてしまうケースもある。スポーツ外傷として覚えておきたい疾患の1つ。

 

【参考書】

 

膝前十字靭帯損傷の解剖学

  • 膝関節は股関節のような骨自体の安定性は低く、靱帯・半月板・筋や腱などの組織が安
    定性に大きく関与している
  • 運動時には大きな可動性とともに安定性が要求され、力学的ストレスにさらされる関節であり、スポーツ傷害も多く発生する部位である
  • 膝関節靱帯損傷のほぼ半数は膝前十字靱帯(anterior cruciate ligament: ACL)損傷
  • ACLは長さ約35 mm、中央部の最大横径約11 mmの関節内靱帯で前内側線維(anteromedial band)と後外側線維(posterolateral band)に分けられる
  • 大腿骨外顆内側後方より起こり、前内方に走行して脛骨顆間結節内側およびその前方に付着する
  • ACLは膝関節伸展位において大腿四頭筋を収縮させると、緊張が高まる
  • ハムストリングスの収縮はACLのストレスを減少させ、ハーフスクワットの様なclosed kinetic chainではACLの伸張は少ない

 

膝前十字靭帯損傷の疫学

  1. 受傷機転
    :片脚着地、両脚着地時の損傷
    :損傷時のクラック音やポップ音、前方脱臼感
  2. 性差
    :女性スポーツの方が損傷者は多く、損傷率が高い
    :女性サッカー、バスケットボール選手の ACL 損傷率は男性と比較し7倍にもなる
  3. スポーツ
    :バスケットボールやサッカーなどのコンタクトスポーツ
    :スキーやスケートなどの非接触型スポーツ
  4. 動作
    :受傷姿位は膝軽度屈曲位で、急な膝外反を伴う

 

膝前十字靭帯損傷の実習で必須の評価法

膝前十字靭帯損傷の評価法について信頼性(エビデンス)の高いものをピックアップしていきます。

 

膝前十字靭帯損傷の理学療法評価

  1. 問診
    :次項の「膝前十字靭帯損傷のリスク管理」を参考
  2. 筋力検査
    ・open kinetic chain(OKC)とclosed kinetic chain(CKC)で評価、OKCだと優位に差が出るが、CKCでは差が出にくい
    ・患側のハムストリングス筋力
  3. 画像
    :MRI画像が最も信頼性が高い
  4. 整形外科テスト
    :ラックマンテスト(Lachman test)
    :前方引き出しテスト(anterior drawer test)
    :ピボットシフトテスト(pivot shift test)
    :マックマレーテスト(McMurray test)は ACL 損傷がある場合は半月板損傷を診断するには信頼性は低い

 

膝前十字靭帯損傷の整形外科テスト

【ラックマンテスト(Lachman test)】


【前方引き出しテスト(anterior drawer test)】

【ピボットシフトテスト(pivot shift test)】

 

膝前十字靭帯損傷のリスク管理

  1. 運動歴
    :着地動作のあるスポーツ、接触・非接触など
  2. 性別
    :女性に多い
  3. 体形
    :BMI
  4. 遺伝
    :両親に受傷歴がある
  5. 既往歴
    :ACL損傷以前のスポーツ外傷の有無
  6. 動作
    :膝崩れ(Giving Way)の出現
    :膝の不安定性(スラストの出現)
  7. 可動域
    :術前から可動域訓練は実施しておく

 

膝前十字靭帯損傷のリハビリテーション

保存療法

  • 筋力強化などのリハビリは効果が認められる
  • Kyuro 膝装具による保護的早期運動療法は効果が認められる(3か月着用)

Kyuro 膝装具

 

手術療法

  • 一次縫合術
  • 靭帯再建術

靭帯再建術の方が固定性は高く、安定性を得られる

術後の流れは以下の通り

  1. 手術前: 1〜2回/週の膝関節正常可動域の獲得、術後のトレーニング指導
  2. 手術翌日: 患部外の筋力強化、炎症を抑える、松葉杖歩行(非荷重)
  3. 術後3週: 松葉杖歩行(1/3荷重)の獲得、関節可動域の拡大、筋力強化
  4. 術後4週: 松葉杖歩行(2/3荷重)の獲得、関節可動域の拡大、筋力強化
  5. 術後5週: 正常歩行の獲得(全荷重)、片脚の安定性獲得
  6. 術後3ヶ月: 動作時の膝安定性向上、ランニング開始、ジャンプ動作開始、装具OFF
  7. 術後6ヶ月: スポーツの部分復帰(軽め)
  8. 術後8ヶ月: スポーツの完全復帰

※荷重量は医師の判断に委ねる事

 

装具療法

  • 支柱付き膝装具
  • 硬性装具
  • 軟性装具

軟性装具の方が受け入れも良く、術後早期に有意に滲出液が少ない。

 

寒冷療法(physical modalities)

  • 再建術後 48 時間 5℃もしくは 10℃の冷却により疼痛スコア、薬物使用量、出血量が有意に少なくなった
  • アイシングシステム(冷却療法用装置)により1 週間での膝関節屈曲角度は大きくなり、視覚的アナログスケール(visual analog scale: VAS)、薬物使用量は減少した
  • cooling pad や ice packs はドレーン、在院日数、ROM、薬物使用量に効果はなかった
  • 氷水を満たしたクライオカフ(cryocuff)は出血量、薬物使用量、ROM、VASに影響を与えなかった

 

運動療法(exercise therapy)

  • 筋力評価
    1)術後ハムストリングスの筋力評価
    :術後3~12か月の間、膝屈曲筋力の患比は低く60%に達していない
    2)術後大腿四頭筋の筋力評価
    :ACL再建術後6 か月と12 か月において大腿四頭筋筋力に差を認める
    3)術前評価
    :術後の膝伸展筋力は術前の筋力が高いほど、活動レベルが高いほど良好
  • 筋力強化
    1)ACL再建術後に遠心性トレーニングを行うと大体四頭筋、大殿筋の筋量が向上した
    2)等速性運動プログラムを12週間行うと膝関節屈筋、大腿四頭ピークトルクが20%増加
    3)ACL再建術後早期からの積極的なリハビリテーションを行った群の筋力回復は早い
    4)ACL 再建術後Open kinetic chain(OKC)か Closed kinetic chain(CKC)の膝と股関節の抵抗運動を実施したが関節弛緩性と機能に有意な差は見られなかった
  • 主要トレーニング(全荷重後)
    フロントランジ
    片脚スクワット
    膝曲げ歩き(knee bent walk)
    体幹・股関節周囲のトレーニング
    バランストレーニング

膝前十字靭帯損傷の主要トレーニング(全荷重後)

pinterest≫より

 

スポーツ復帰

  • ACL再建術後スポーツ復帰した 45 人のうち 62.2%が同レベルのスポーツに復帰した
  • ACL再建術後のスポーツ復帰には心理的要因が大きく影響する
  • ACL再建術後1年で競技レベルで82%、レクレーションレベルで56%がスポーツ復帰していた
  • 男性の方が女性より有意に復帰率が高い
  • ACL再建術後のゲーム復帰は平均 6.4 か月

 

膝前十字靭帯損傷の予防

  • バランスボードを使用したトレーニングを実施した結果、損傷発生率は有意に減少した
  • 神経筋トレーニングを行った結果、有意にACL損傷発生率が減少した
  • 神経筋トレーニングとは教育、ストレッチ、筋力、プライオメトリック、アジリティのこと
    運動神経の鍛え方 | 健康づくりかわら版 (jpm1960.org)
  • カッティング・着地動作の改善・バランス・筋力トレーニングプログラムも効果的

 

膝前十字靭帯損傷のリハビリまとめ

理学療法ガイドラインを見ると、受傷後のハムストリングスの筋力低下が認められ、手術も靭帯再建術のほうが予後はよさそうです。

術前評価、術後評価をしっかりとして、生活復帰・スポーツ復帰を目指しましょう。

主にメンタル的な物が阻害因子となりやすいので、恐怖感を取り除く高いパフォーマンスを得ることと、予防リハビリの実践がキモとなります。

 

ガイドラインQ&A2011完成版.doc (koukankai.or.jp)も少し内容は古いですがQ&A方式で分かりやすいので、合わせてどうぞ。

術後の荷重は医師の診断に合わせて慎重な介入をしていきましょう。

 

 

【参考】